備忘録(仮のような正式タイトルのような

基本放置の備忘録。2013年2月25日開設。Twitterもやっています。@tatibana_m

スーパー戦隊の序盤をうまく描くには?

第一話から薄々不安を抱いていた『ニンニンジャー』がいよいよ危険な香りを醸し出してきて、僕の中でのヒーロータイムが大ピンチ(^ ^;

 

何がまずいのか考えているうちに自分が求める「スーパー戦隊のストーリー展開」が見えてきたのでメモっておきます。

 

近年のスーパー戦隊

[1]戦士のひとりが精神的に成長する

[2]それに呼応してパワーアップアイテムが登場

が序盤のフォーマットと化しているのですが、良い作品は総じて[1]の描写が上手いです。

 

例えば『シンケンジャー』は「殿と家臣」という、通常のスーパー戦隊の仲間とは違う人間関係でスタートしたのだけれど、成長エピソードは「殿とは何か、家臣とは何か」という自分の立ち位置の自覚や、身分の差を超えて縮まろうと努力するなど、作中のテーマに沿ったものとなっています。

 

また『ゴーカイジャー』は、「過去のスーパー戦隊の力を利用する戦隊」という設定をうまく活用して、「先人たちが何を求めて、何を守るために戦っていたのか」をゴーカイジャーの面々が理解することがパワーアップの条件になっていました。

 

「とりあえず人間的にひとまわり大きくなる」で終わらせて、「忍タリティが高まった」と作中のキーワードに結びつけるやり方だと「あれも忍タリティ、これも忍タリティ」といった感じに作品のテーマが広がって、何を描きたいのかがわかりにくくなる弊害があるように思えます。

 

「この作品における『忍タリティ』とは何か?」と、テーマはもっと狭く深く掘り下げないと、過去作との違いを見せられないし、魅力も描ききれないのではないでしょうか。

 

……思えば僕のなかで微妙な作品に位置づけられている『ゲキレンジャー』は「修行」、『マジレンジャー』は「魔法」、『ゴセイジャー』は「星の奇跡」と、キーワードのオンパレードだったなあ……(^ ^;