日本1ー3プエルトリコ
選手には「よく頑張った。ドンマイ」しか、かける言葉が見つからない。
ということで、残念ながら2013WBCは準決勝で終戦となりました。
内川が走塁ミスで自分を責めているようだけど、そのミスが許されなかったのであれば、日本こそ「完璧な試合をしなければ勝てない」だったのではないでしょうか。
2ストライクから粘りまくって四球やヒットを何度も生み出したプエルトリコに対し、日本はフルカウントもあまりなく、相手ピッチャーを助けるようなバッティングが目立った気がします。
数少ないチャンスを生かせなかったのも残念だし、チャンスを作る努力も少なかった、そんな試合でした。
ここからは今回の日本代表に対する総括です。
僕の開幕前の予想は「優勝は難しそう。一次、二次リーグでの敗退も十分あり得る」だったので、「最悪の予想は覆してくれたけど、それでも予想の範疇内」といったところでしょうか。
とにかく采配が謎すぎました。
山本監督は「前回よりも厳しい条件で前回同様に最高の結果を出せ」という無茶なオーダーありきだったので、受けられただけでも尊敬に値するのですが、受けられたからにはもうちょっとしっかりしてほしかったです。
「阿部と心中」と語っていたのに、今日の8回裏、阿部の打順でダブルスチールを仕掛けた場面が、山本采配のもっともハッキリ出ていたところだと思います。
『銀と金』で
「わしは恐怖心の性質を水のようだと考えている
それにまとわりつかれたら満足に動けないという点や
極まれば呼吸さえ困難になるという点が酷似している
恐怖は一度侵入を許すとその進行は早い
あっという間にくるぶしを洗い、ひざ、腰を浸す
首まですぐだ
もう少し恐怖心が高まればその水は鼻と口をふさぐ
そうなればパニックだ……」
という台詞がありますが、首当たりまで浸かった状態で、「ワンヒットで同点にできるかも」という希望に飛びついてしまったのが山本監督じゃないかと。
とにかく「耐える」能力に欠けていました。
それでも勝てたのは選手の個の能力が大きかったと思うのですが、2回あったオランダ戦の大量得点で、欠点であった「点の取り方」を煮詰めなかったツケが、ここに出てしまいました。
少し前に、山本監督に継続オファーがあったと報道されていましたが、今のままだと危機感しかありません。
あらためて。選手の皆さんはおつかれさまでした。
そしてプエルトリコの皆様、おめでとうございます。決勝でのご活躍をいたします。